心の中で。
「お前らマネージャーだけに責任押しつけんなよっ!」


急に声を発したのは…


佐野先輩。



「キャプテンが怪我して、奈津もいなくなって、慌てたんだよ…な?」

優しい笑顔で首をかしげつつ、あたしに同意を求める。


もう声にならなくて、あたしはこくんと首だけを振った。


「明日の相手校のビデオはあんだし対策は立てれんじゃん。スコアだって…書くの大変なんだよ。みんな、もうちょい冷静になった方よくね?キャプテンがいないんだから尚更。」

みんなにそう言ってフォローしてくれる先輩。


その言葉でみんな、また対策についての話し合いを始め出す。




…ねぇ先輩。相当お人好しだよ。



あたしが悪いのに…

理解して優しくしてくれるんだ。






あたし…もっと頑張らないと。

これからはスコアの書き方、細かいルール覚えられるものは絶対完璧にしよう。


そう心に決めた。

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