心の中で。
「~……入る!」

自然に口から出てきた言葉だった。

やりたい。

本気でそう思えたんだ。


「やったぁ~同じ部活だねっ一緒に頑張ろ!」

「よっしゃ!あ、今多分敦史が先輩と入部届けもって来るから~っ」


そういうと、渡井君と早苗は2人して喜んでバスケトークを繰り広げ始めた。


へぇ~…なんて思いながら2人の話しに耳を傾けていると、淳史が戻ってきた。



その後ろには…さっきの、あの人。



「わり!待たせて。先輩連れてきたから!」

「…よろしく。俺は2年の佐野哲也。マネージャー希望は…2人とも?」


そう笑顔で言うこの人から…目が離せなくなった。


「はい!高崎美玲です!」

「土田早苗です!」


思わずぶんぶんと首を縦に振って自己紹介。



佐野哲也先輩…かぁ。




名前が聞けたこと。それだけでなんだか嬉しくて。


ついつい声が大きくなっちゃった。


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