IMITATION LOVELESS
尤もなことを言われた二人は歯を食い縛る。
「元々、俺達は憐を殺しに来た…。 それを殺さず逃がした何て知られてみろ…」
刹那は苦しげな表情で呟いた。
虚ろな瞳から涙が止めどなく流れている。
「わかるだろ? 一緒に行ったりしたら…全てを亡くす…」
刹那が力なく言葉を紡ぎ出す。
「最愛の人の命くらい…護りたいよ」
優夜はベットから降りると震えている谺の肩を撫でる。
微かに反応した谺は顔を上げる。
視線の先に見えたのは優夜の鮮やかな笑顔だった。