GOLDEN WOLF〜ヤン暴君と最強honey〜

*世界に一人しかいない兄さん



無傷で生還して当たり前のように、偉そうに口角を上げる煌月。



……何故だろう。



何故かは分からないが、絶対に「お帰り」なんて言いたくないと思ってしまった。



「……ブラザー。やけに、煌月が戻ってくるのが早いと思わないか?」

「シスター。きっと、あれだ。あの必殺技奥義『目で殺す』で、一発KOしてきたに違いない」

「お前ら、海に沈められたいのか?」



ハイビスカスのような、満面の笑みを浮かべる煌月。



……そういえば、ハイビスカスの花言葉って、『優美な美しさ』だったよね?



今の煌月にそんな美しさなど、微塵もない。



何か、オーラが黒……いや、紫だな。



< 155 / 370 >

この作品をシェア

pagetop