手紙でXXXして。

恋の権利



いつの間にか、雨があがって、日が傾いていた。


「みのる、そろそろ病院戻んないと…」


「やだ」
「やっ、やだじゃなくて、あたしも仕事だし」


あたしがそう言い聞かせようとすると、実はあたしの腕の中でじっと上目づかいで見つめてくる。

…かわいいかもしんない。


男でそれが似合うコイツは色々と反則な気がする。


「ふゆかは、僕と一緒にいたくない?」



小首までかしげはじめた実に、こいつが女だったらほんとタチ悪いかもと、と思ってしまった。

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