手紙でXXXして。
彼は一般的にかなり整った顔立ちをしており、
その少し陰のある美少年の柔らかな微笑にあたしはうっかり見惚れてしまった。
「とりあえず握手からしようかと、それともいきなり抱きしめていいの?ああでも相手の合意がないとそれは無理強いになって、紳士を自認する僕としては納得がいかないんだけど。それともチハルさんが自主的に抱きしめたい気持ちになって貰えば快く受け止めるよ。さぁ、遠慮なく僕を抱きしめてくれ」
…一生黙って欲しかったとあたしがその時思ったのはいうまでもない。
「実、彼女ひいてるわよ」
及び腰になっていたあたしに見兼ねたのか、彼の姉が助け舟を出した。
「そうだね、姉さん。とりあえず親交を深める為にはお互いのことよく知らないとね。ということで絵見たいって、いってたよね。飾ってるから見てみて」
「あ、うん」
あたしはそういわれてようやく部屋を見渡す余裕を持つことができた。
世界はこんなにも美しいものなのだと、
あたしは彼の絵で知ることができた。