エンジェルティアーズ

孤独

お湯は沸騰するが、女は風呂から出てこない。


一人で先に食いはじめるのも…。


修はテレビをつけるが、通販番組か砂嵐しか流れておらずテレビは諦める。


落ち着かず、最近よく聴いている音楽を静かにかける。



しかし、女は長風呂だ。


修はバスルームの入口までいく。


「新しいタオルは流しの下にあるからなー」


「ありがとー」


修は恋人でも友人でもない、この知らない女に戸惑っていた。



冷え込む道にしゃがみ込んで数時間も悩み続けた女。


よく分からないが、何かあったのだろう。


修はソファに座りながら、携帯をいじる。


女のバッグが床に置いてある。


小さい鞄だ。家を飛び出してきた感じでもないだろう。


ましてや、未成年には見えない。


何も考えず、電車が動くまでと考えていたが、
急に興味を覚えはじめている事に修は気づく。






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