ストーカー
プロローグ

2010年、春。

長かった…。

馬鹿みたいに怯え、馬鹿みたいに逃げ回り、私の人生は狂った。


「姫野さ〜ん、お薬の時間ですよ〜」


私は精神異常者として、精神科棟で処置を受けている。



もちろん、私は精神異常なんかじゃない。

物事を考えることだってできる。

人と会話だってできる。

歩くことも走ることも。

恋だって…。
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