ストーカー
「正直に言いなちゃい!」

紀山を時々尊敬する。

加地の方が先輩なのに、礼儀というものを全く知らない。


加地は鼻頭を掻いた。


「わ、わ、分かったよ。僕は指示されただけなんだ」


「指示?」

一同は彼を見た。

「そこにいる斎藤に命令されたんだ。盗聴機で姫野さん達の会話を聞いて…」


「何だと!! ふざけた事言ってるんじゃねぇよ!」


斎藤が彼の胸ぐらを掴む。

「やめろ!!」

五十嵐が止めに入る。


だが、その際に斎藤の拳が加地の頬に入る。


彼が吹っ飛ぶ。


「い、今だってきっと、彼の机に盗聴機があるはずだ」

彼は口から出る血を拭った。
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