ストーカー

条件

これは後に教えられたこと。


――警察署。

「さぁ、こっちだ」

取り調べ室へと導かれた加地は、ゆっくりと椅子に座る。

「どうしてストーカーを?」

取り調べの刑事が穏やかな口調で問う。


「どうして? 好きだったからですよ」

「好きだからと言って…」


「分かってますよ。いけない事ですよね?」


「ちゃんと分かってるなら…」

クスリと加地は笑う。

「それより刑事さん。こんな事していて良いんですか? 姫野さんが危険ですよ?」

「どうゆうことだ? お前がストーカーしない限り、姫野さんは大丈夫だろ?」


「分かっちゃいないね、刑事さん」

加地は嫌味な笑みで、刑事を黙視した。
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