ストーカー
紀山はうっすらほくそ笑み、私に歩み寄る。


私は何も動かない。

いや、動く気力が出なかったのだ。


ズフッ!

重く鈍い音が私の腹部で鳴る。


私はあまりの衝撃と激痛で、その場で崩れ落ちた。


意識が薄くなってくる。


ダダダダ!


薄い意識の中で、紀山が警察に捕えられている。


私は仰向きに倒れ、空を見た。


こうやって空を見るのは何年振りだろうか?
< 86 / 100 >

この作品をシェア

pagetop