黒騎姫―Princess of black knight

 隠し扉を通って、地下にある広間の扉をあけた。

 広間にいる数十人の男女が一斉にあたしを見た。

「黒騎姫!」

 レジスタンスのみんな。

 暗い表情をしていたけど、あたしを見てぱっと明るくなった。

 良かった。

 中心にはあの人、アルバード王子。

「黒騎姫、きてくれたのか」

 アルバードも笑顔で迎えてくれた。

 でも疲労の色は隠せない。

 一日で領地へ帰るのは強行軍だったはず。

 ……ごめんね。

 あたしは、口からは別の言葉を出した。
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