Blood Smell
ちょうど
エンディングを迎えた頃

先生は耳の後ろを鼻でなぞった


「ひゃっ!」

私の体は飛び上がる


「いい匂いだ…。」

そのまま
うなじに先生の吐息がかかる…


ブルッと体が震えた


冷たい息が
私に熱を持たせる


先生の腕が
私のウエストに絡む


私はそのなかでもがく


「はぁっ…やぁ…」


たまらなくて
声が漏れる


「逃がさない。」


もがく私に先生の腕は強く絡んだ


そして
耳とうなじに何度も口付ける先生


抵抗なんてできない

そんな隙すら与えないくらいに先生は私を責める


「冴―…
こっちを向いて?」


先生はゆっくり私を向かい合うように座らせる


私は先生と目を合わせられない


「こんなカッコ恥ずかしいよぉ…。」


足を閉じたくても
先生の体があるから閉じれない


「何も恥ずかしいことないだろ?
部屋だってこんなにも暗いんだ。」


月明かりだけの部屋


でも
私は知ってる


先生の目は暗闇の方がよく見えること
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