青春途上中〈4〉
無言で窓を睨み付ける。
無意識に肩に力が入る。

雷は、それでも鳴り続ける。

窓から視線を外して、フッと反対の方に視線を移す。

扉の開く音が聞こえ、あいつが帰ってきたのだろう。

立ち上がり、あいつの元へ足が赴く。

普段、帰ってきても知らんぷりの松橋が、玄関まで来た事に伊崎は怪訝な顔をしている。

傘を持っていなかった伊崎は全身びしょ濡れだ。





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