人心は、木漏れ日に似る
こいつのことだから、と海里は思う。

きっと班員にも、『早く探しなよ』と命令口調で言い放ったのだろう。

それはシカトされて当然だ、と海里は思う。


が、冬乃はそうは思っていないようだった。

「ウチの班、言うこと聞かない奴ばっかでさ。

ほんと私、苦労してばっかりだったんだから」

自分が正しく、周りは間違っていると、確信して疑わない様子だった。



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