人心は、木漏れ日に似る
海里は、背後に意識を集中させていた。

その視界の端、海里の正面に、人影が映る。


川の対岸に、やや長い髪の女生徒がいた。

その女生徒が、声を投げてくる。


「あんた。

来なさい」

命令だった。



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