あの日
第1章
昔、俺には優香という大好きな人がいた。そして、優香も俺のことを好きだったみたいだ。いわゆる両思いというやつだ。
 ある日、優香は隣の県にキャンプに行くといって俺に言ってきた。
 「智君」俺の名前だ。
 「ん?」
 「明日から隣の県にキャンプに行ってくるから」
 「ふーん」
 「29日には帰ってくるからね」
 「うん」
 「帰ってきたら、また遊ぼうね!」
 「うん、楽しんできな」
 「ありがと」
 そうして優香は、次の日キャンプへと向かっていった。
 そして、優香が帰ってくる1日前、俺は何気なくテレビのニュースを見ていた。しばらくすると、いきなりスタジオがあわただしくなった。
 ニュースキャスターの口調があわただしくなった。
 「いま、入ってきたニュースです。きょう未明、桜木町キャンプ場で死亡事故があった模様です」
 「ん?桜木町キャンプ場?」
 「優香がキャンプで行った、キャンプ場だよな、まさか」
 「死亡したのは、隣の県からキャンプに来た」
 俺は緊張で死んでしまいそうだった。
 「進藤優香さんです」
 「!!!!!!!」
 俺は何が起こったのか分からなくなった。
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