ただ今、政略結婚中!
開け放たれた窓から外へ出て、ベンチを見つけ力なく腰を下ろす。


エステルが姿を現すまでは楽しかったのにな……。


エステルが相手じゃ、私が勝てるわけない……よね……。


隼人さんはレイプされかけた私に同情して優しくしてくれたんだ。





「……亜希さん」


「ジョン……」


名前を呼ばれて顔を上げると、ジョンが立っていた。


「隣良いですか?」


紳士的に聞かれて、私は静かに頷いた。


「……大丈夫ですか?」


「え……?」


「今にも泣きそうな顔をしていますよ」


「見ていたんですか?」


目立つ彼女だから見られていたのにも無理はない。


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