ただ今、政略結婚中!
「……ごめんなさい……」


本当に後悔している。


あの場に隼人さんが来てくれなかったら、私はどうなっていたかわからない。


本当にひどい目……レイプされて……殺されていたかもしれない。


掴まった時、死が脳裏をよぎったのも確か。


隼人さんに怪我もさせてしまった。


私は隼人さんの射抜くような視線から目を伏せた。


自分が悪いのだからどんなに怒られても仕方ない。


それに今は口も開けないくらいに疲れていた。


手を離されたらそのまま意識を飛ばしてしまいそうなほどに。


「どんな目にあっていたかわからないほどバカなのか!?」


私が何も言えないでいると、更に隼人さんはきつく言って身体を揺さぶられる。

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