ただ今、政略結婚中!
「隼人……」


呼び捨ては思ったより恥ずかしくない。


「はやと……」


「なんだ?」


吐息が重なるほどの距離で微笑まれると、身体がくにやーって蕩けそうになる。


「着なくちゃ……ダメ?」


私もいつになく甘い笑みを浮かべて聞く。


「期待しているよ」


私の甘える作戦は効かなかった。


「ほら、どこで着る?ここでもいいぞ?」


隼人さんはソファの上で丸まったベビードールを私に差し出して楽しげだ。


「もうっ!バスルームに行ってくるっ!」


それをひったくるようにして手にすると、バスルームに駆け込んだ私だった。



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