ただ今、政略結婚中!
隼人が出てくるまで待とうと思っていたのに、枕に頭をつけると瞼が付いてしまう。


頭では起きていたのに、身体が付いて行かず、私はいつの間にか眠りに落ちていた。


******


朝食を作っていると、会社に出かけるスーツ姿になった隼人が姿を現した。


いつもより30分ほど早い。


「おはよう」


ビジネスカバンを隣のイスの上に置くと、席に座る。


「おはよう~ 今日は早いね?」


コーヒーを彼の前に置くと、眠気覚ましに欲しかったのか、熱いコーヒーを飲む。


「ちょっと待っててね?」


「いや、ゆっくりでいい 一緒にいたかったから早く起きたんだ」


不意打ちで、嬉しい爆弾を落とされた。


見る見るうちに頬が熱くなっていく。


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