ただ今、政略結婚中!
スーツはたくさんあるから、別に困らないけど頼まれたことはちゃんとやっておきたかった。


スーツのポケットに手を入れて、中に何も入っていないか確認する。


「ん……?」


肘から袖口にかけて、肌色の粉が付いていることに気づく。


「これ……」


ファンデーションに間違いない。


「どうして、隼人の腕に付いてるの……?」


昨日は忘年会……きっと、女性に腕を抱きつかれたんだ。


「むぅ~」


ムッとしてしまうものの、見ていないから何とも言えない。


これは浮気じゃない。


自分に言い聞かせるように大きく頷いて玄関まで、スーツを持って行った。


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