時の流れに逆らって…

…少しの信頼―…

呆然と襖の方を眺めていると









『失礼致します。』

襖が開いた。

『さっきの―…』

『改めてご挨拶させていただきます。私(ワタクシ)は親方様のお側使えをしております千春と申します…これよりは藍音様のお側使えをさせていただきます。何卒宜しくお願いいたします。』

千春は正座をして深々と頭を下げた

『こっこちらこそ宜しくお願いします。』

慌てて布団の上で頭を下げた。




千春サンは私と同い年で小さい頃からココに仕えているらしい。同い年と言うこともあって私たちはすぐに仲良くなった。

友達になったのだから私の事は呼び捨てで構わないと言ったのだが"様"付けが習慣になっているらしい(私も千春サンのこと呼び捨てに出来ないけど…)

千春サンが私の今の格好(制服)では親方様の御前に出るのはよくないと言うので着物に着替えさせて貰った。








その後千春サンが持って来てくれたご飯を食べながらここのことを聞いていった。


解ったことは…

ここが私が暮らしていたところじゃないこと、

今は永禄11年(解らないけどとりあえず戦国時代らしい)

場所は上総の大多喜と言うところにいるらしい(旧地名だから解らない…)


総合してみると私は過去にタイムスリップしてしまったらしい…











薄々は分かっていた事だけどいざこの現実を受け止めると私は愕然としてしまった。




















自分でもタイムスリップしたなんて馬鹿げた考えだと言うことは百も承知だ……






だが他に説明のしようがない―……





















帰り方だって分からない――………


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