カナリア鳴く空
一緒にいたウエイターに、帰りが遅かった理由。

休みを返上してまで頑張っていた理由。

それはすべて、私のためだった。

今日迎える、私の誕生日の準備だった。

全てを知ってしまった私は、返す言葉が出てこない。

「すみませーん!

ワインもう1本ちょーだーい!」

ゲラゲラ笑いながらワインを頼む朝香に、言葉が出てこなかった。

怖くなって、思わずうつむいた。

その瞬間、自分が大嫌いになりそうだった。
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