カナリア鳴く空
耳を疑った。

それ以外、って何?

誠司さんが、私から目をそらす。

ねえ、どうしてそらしたの?

その質問に、一体どんな意味を隠してるの?

もしそうだとしたら、うぬぼれてもいいですか?

あなたもわたしと同じ、気持ちだって。

うぬぼれてもいい、ですか?

躰は、自然と誠司さんに向かっていた。

もし一緒だったら……ううん、違ってたっていい。

でも今は、あなたに言いたいの。

父親としてじゃなくて、男として愛してる。

誠司さんの唇と、自分の唇を重ねた。
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