レッスン ~甘い恋の手ほどき~


それでも、彼を好きだと思おうとした。

だけどやっぱり、体は悲鳴を上げて、全身でそれを否定していた。


もう、無理。
だけど、どうしても「女」の証を手放すことができない――。




行為が済むとすぐ、タバコをふかして私から離れていく彼の方にも、「好き」という気持ちがあるのかどうかさえ、分からない。


だけど、それを聞く、勇気がない。




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