レッスン ~甘い恋の手ほどき~
「彼女とは何度か食事もしました。
でも、手も握ってなければ、キスはもちろんセックスだって。でも、必要とされるなら、その時は子供を作って……そんな風に考えていました」
自嘲気味に笑った彼は、しばらく黙って何かを考えているようだ。
「俺は彼女を不幸にするところでした。
愛のない行為をしたって、きっとあなたのように辛いだけ――。
男は、本能でできる。でも、女性は違うのかもしれません。
片桐さん。あなたは佐川君の事、本当に好きでしたか?」
突然のその質問に、「はい」と言えない自分がいる。
好き……だった気もする。
だけど、“誰か”抱いてくれる人が欲しかった。私を女だと証明してくれる人が、欲しかっただけなのかもしれない。