片想

「…どうした?」

異変に気づいた彼が聞いた。

アタシは黙り込んだまま。


…少しして。

笑った…?

顔を上げることができなかったけれど今、
気配で宮垣くんが笑ったような気がした。


それもひとをバカにしたような笑い。

思い過ごし?
考えすぎ?


怖くて顔をあげて確かめることができない。

「ごめんなさい、アタシ、途中だけど…。
他の急ぎの仕事を思い出したから…」


そう言って立ち上がりその場を離れる。

< 83 / 244 >

この作品をシェア

pagetop