brain core




「吸血鬼だったんじゃねぇのか?」

「あれは違うよ。違う生き物にみえた」

「でもほらここに『また吸血鬼の仕業か、首に噛まれた痕』って」
「でも、……あたしたちはあんな猟奇的なことしないじゃん?今はもう血を吸わなくても生きていけるし……昼間だってあるけるようになった」

「それはまぁ、昔は血がないと病気にかかったりしてたから襲うしかなかったけど今は免疫だってあるし」
「昔の……人たちなのかな」
「……昔ってそんな生きていてもせいぜい600か800歳の奴がやったとは思えないけどな」

「じゃあ……免疫がない吸血鬼?」
「それは俺が親に聞いてみる。が、おまえは絶対にあいつらにバレるなよ?明日ライブだろ?」

「え゛!?あ……」

そうだった……


チケット破ったのをどうしようかと、あたしはスタジオの入り口でメンバーがくるのを待っていた。が、だれも来ないまま夕方になっていた。


諦めて帰ろうとした所に剣さんが現れる。


「あ……」


「?……皐月ちゃん?」

「あ、剣さん。真緒さん知りませんか?」

直接また真緒さんからチケットを貰おうと思っていた。

「ジム行ったよ美月と。どうしたの?」


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