フルスロットルラブ

私の告白を聞いて颯真の目が見開かれるのを見ると、


緊張で私の震えはますます止まらなくなった。


だけど…、一瞬驚いた顔をした颯真がフッと目を細めて、



『もう一回言えよ。』



そうやって確かめるように言うから、



「颯真が…好きよ。」



私は勇気を振り絞るの。



『もう一回。』



何度でも伝えよう、



「颯真が好きよ。」



颯真に届くまで。



『もう一回。』



今こそこの気持ちが、



「好きよ。」



どうか伝わりますようにと。



『もう一回。』



何度でも…



「好き。」



繰り返すの。



『もう一回。』



そう何度だって…



「好き……、

 
 って何回言わせるのよっ!」



素直に応じてりゃ何回言わせれば気が済むの!

好きの有り難みが減るわっ!!!

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