期間限定王子





「じゃあね!桜木サン」




そう言って坂口くんは屋上を後にした。





このまま教室に戻っても良いけど…



どうせ戻っても
早彩(さあや)に坂口くんのこと
聞かれるのも面倒くさいし。




わたしは裏に回ってハシゴを登る。





狭いスペースだけど
ここはこの学校で一番高いところ。




今は6月でまだ少し肌寒いけど
陽なたぼっこにはもってこいの季節じゃない?





あー、このまま寝ちゃいそう






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