- π PI -【BL】


「な…何が言いたいんだよ」


まるで吸い込まれそうなきれいな瞳から視線を逸らしたくて、でも結局できなくて俺は何とか答えた。





「可能性なんて無限大だって言いたいんだ。


ヒロ―――俺を選べ。


俺はお前を必ず幸せにする。それがどんな形であれ、



俺はお前の願いを―――叶えてやれる」






そんなの……ただの口説き文句だ。


こんな甘い台詞を吐けば女だったらイチコロだ。


だけど周の視線はただの口説き文句のための色じゃなかったし、その真剣なまなざしには抗えない強いものを感じた。


周の顔が近づいてきた。


あの爽やかな香り―――ちょっと甘くて、ミステリアスな―――



危険な香り。




だけど俺はその香りを跳ね除けられない。


跳ね除けたい、遠ざけたいと思う一方―――




とことんまで溺れたいと思う俺が居る。







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