ガリ勉くんに愛の手を

男がズボンを下し、自分のモノを佐奈に無理やり押し込もうとした。

（も、もう、あかん！）

佐奈はもう半分あきらめかけた。

「い、痛いっ！」

男が勢いづいて佐奈の中に入れてきた瞬間！

「誰か、おるんか？」

建物の入口からドスの聞いた男の声が響いた。


その声に驚いた男たちは急に慌て出した。

「お、おい、誰か来る。見つかったらヤバイで。
早く逃げよう。」

佐奈の両腕を抑えている男がそう言った。

「待て。もうちょっとやねん。
このまま帰ったら真理亜に怒鳴られる。」

もう入口まで男が近づいてくるのがわかった。

（ちっ、無理やな。）

佐奈に乗っかっていた男は途中で諦め、佐奈から離れた。

そしてその場からすばやく逃げ去った。

建物の中の異変に気づいた中年の男は急いで中に走ってきた。

その男は大沢のおじさん。

（そこにいてるのはまさか…？！）

「佐奈！佐奈か？！」

近づくに連れそこで何が起きたか嫌でも思い知らされる。

一瞬、目をそらしたが服をはぎ取られ乱暴された佐奈のボロボロになった姿を見て急いで自分の上着を覆いかぶせた。

「佐奈……」

おじさんの目に大粒の涙がこぼれ、佐奈を強く抱きしめた。

佐奈はすでに気を失っていた。


同じ頃、僕は何も知らず真理亜の相談を受けていた。

（みっちゃんの話なんかこれっぽっちも出てこない。）

もう我慢できず、真理亜を残して喫茶店を出て行った。

真理亜は僕を３０分だけ足止めすればそれでよかった。

（これで十分…
もう終わってるはず。）

真理亜の恐ろしい計画はついに実行されたのだ。