伝えたい
真剣勝負
―琴音side
いつも通り騒がしく過ごし
あっという間に放課後
翔以外はみんな部活がある。
「おい琴!速く来いおいてくぞ!」
拓は優しい
「別に待たなくて結構ですー。」
私がこんな口たたいても
「速くしろって。」
「あっ」
「重っ!?何入ってんだよ!」
「ちょっと!返しなさいよ!」
さりげなく
重いバックを持って
「ヤダね。」
「待ちなさい!」
「はいはい。」
チビな私に歩幅を合わせ
ゆっくり歩いてくれてる。
無意識かもしれないけど
そんなちょっとした優しさに
私はやられた。