伝えたい
「よし。練習すっか…」
琴はまだ着替え終わってねぇか…
あいつ準備遅いからなぁ。
とりあえずストレッチしよ。
「あ〜分かる。確かに優しいよな。」
………誰の話しだ?
思わず耳を傾けた。
「それだけじゃねぇって!笑った時とか超カワイイから!」
「確かにカワイイけど俺は別にタイプじゃないな〜。」
「それに少し鈍臭くねぇ?」
「バカ!そこが良いんだよ!それにちょっと照れ屋なところが…」
なんかそいつ……
「ぎゃはは!!お前どんだけ好きなんだよ!櫻井先輩のこと!」
……やっぱり……
正直言って琴はモテるほうだ。
小柄で細くて目が大きいし
基本的には誰にでも優しい。
まあ目立つタイプじゃないから
隠れ美女で知られている。
でもその事に
本人は気づいてない。
だって
「そんなに好きなら告れば良いじゃん。」
「でもほら…あの人いるじゃん?……裕也先輩。」
俺が阻止してきたんだよ
今までの告白という告白全て。