誓~天才演技者達の恋~
ユリアも何かを感じ、遠くから店内を見る。
しかし誰も立ってはいず、ユリアは街の中を進む。
~♪~♪~
買ったばかりの携帯が、音を鳴らす。
ユリアはそのまま通話を押した。
「はい。もしもし」
『ユリアか?良かった...やっと繋がった』
「む、室井さん?」
『今ドコにいる?迎えに行くよ。これから仕事の話もあるし』
ユリアは少し黙り込むと、カフェに目を向ける。
そして鼻で笑うと、カフェに足を向けた。
「ホシカフェにいます。」
『○×区のかい?』
「はい。そうです。携帯を買いまして」
『分かった。ここからだと30分以上はかかるから、ゆっくりしてて』
ユリアは頷くと携帯を切って、ポケットにしまった。
「はぁ―。いつまで笑顔でいればいいのかな?もう疲れちゃったよ」
笑いながら言うユリアの本心は、誰にも分からずにいた。
自分でも気づいていない本心。
それは、いつになったら分かるのか...。
「ねぇ、あの人!Yuriaに似てない?」
「まさかッ!ありえないって」
ユリアはカフェの端から聞こえる声に、耳を傾ける。
「だって、Yuriaがあんな無表情なハズないじゃん!」
「だよね―!ってか私は、白野百合亜のほうが好きだしッ!」
「可愛かったよね。なんて言うのかな―。演技が好きで好きで堪らないっていう感じだったよね」
ユリアは、飲みかけを机に置いたままカフェを飛び出す。
そしてカフェの窓ガラスに、自分を映した。
「そんなに笑ってないように見える?」
ユリアの胸がキリッと痛む。
ユリアは、自分に...
白野百合亜に嫉妬を覚え出していた。