俺様ヤンキーに愛されて。~third~






コイツ何で泣いてんだよ!




見た感じ怪我はしてなさそうだったけど、やっぱりどこか痛めたのか!?



それともさっきの事を思い出して辛くなったのか!?





俺は目の前の女の涙に動揺してパニックになる。









「おっ…おい!どうしたんだよ!

どこか痛えのか!?おい!」








怪我してるなら今すぐ病院に連れて行かねえと!



ダチでもないただの女の涙に

ここまで振り回される理由が自分でも分からない。


だけどーーーー、










佐々野みあは何も言わずただ泣き続ける。


大粒の涙が大きな瞳から落ちて頬をつたう。









ーーーーズキンッ







何故か、何故だか

自分でも全然分からねえけど。




この女には、佐々野みあには

笑っていてほしいと思う。






お前が泣いている姿を見て感じる

この胸の痛みは、何なんだーー?












「辛いか…?」










俺は今の自分が出せる精一杯の優しい声で佐々野みあに問いかけた。






辛い。辛いよな。
辛いに決まってる。


知らねえ男に身体触られたんだ。

気失うくらい辛かったんだ。






こんな事しか聞かなくて悪い。

何も出来なくて、笑顔にできなくて悪い。


俺には何も…………





目の前で佐々野みあが泣いているのに何も出来ない自分の無力さに嫌気がさす。


さっきの事だってもっと早く助けられていたら……





そんな負の感情に支配されていく俺の耳に届いたのは









「……し…ろがね………」










震えている佐々野みあが必死に出した

小さな掠れた声だった。













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