†危険な男†〜甘く苦い恋心〜
「ったく、無理するからだろ。」
「ご、ごめ……」
あたしは震える声で言った。
「……コイツら、みんなお前がやったのか?」
雨宮さんは床に倒れた3人の隊員を見て呟いた。
「あ、当たり前でしょ…あたし以外に誰がいるのよ」
「……そうか」
雨宮さんは切なく顔を歪めた。
あたしはその顔に気付かないフリをして、後ろを向いた。
「き、着替えるから…。出てくれる?」
「……樹里」
あたしの訴えなど、彼は聞いていないようだ。
早く…出てってよ……。
泣きたくて…仕方ないのに。
その時、後ろからフワリと温かい体温に包まれた。
え……?
あたし…抱き締められてる?