最後の恋
「っていうか…すいませんでした!」
「えっ?」
「今日急にご飯誘ったりして…」
「何言ってんの、謝るとこじゃないでしょ?」
「でも莉奈さん…疲れてそうやから。ほんまごめんなさい」
申し訳なさそうな顔でまた謝る椎名に、胸がキュッと締め付けられた。
「別に疲れてないよ」
「だって…ため息ついてるし」
「それは…」
「俺、莉奈さんが楽しんでくれるようにもっと頑張るから。だから…今度の土曜の休み予定空けててくれませんか?」
椎名は、いつだってまっすぐだった。
まっすぐに私を見て、まっすぐな気持ちをありのまま伝えてくれる。
その目で、その声で。
まっすぐに、ぶつかってくる。
「別に頑張んなくてもいいから。土曜日?ちゃんと空けとく」
「マジっすか?」
「マジだよ?」
だから私は、そんな椎名をまっすぐに受け止めたかった。
ジェネレーションギャップを感じながらも、年の差を気にしながらも。
ストレートな気持ちを、ストレートに受け止めたかった。
でも、やっぱり怖かった。
一度あんなふうにフラれたことがあった私には、信じることがものすごく大きな壁になっていて。
信じることへの不安と、年の差の不安。
ダブルパンチ。
だから大きな大きな壁は、気付かないうちにどんどん高くなっていった。
気付かないうちに…
超えられないくらいの、高い高い壁に。