最後の恋


だけど、鳴らし続けても出てくれない電話。

周りを見渡しても、椎名の姿はもうなかった。


何回鳴らしただろう。

繰り返しかけ続けた電話は、10回以上になっていたかもしれない。


また襲ってくる寒気に身震いしながら家に戻ると、私は諦めてメールを送ることにした。


作っては消し、消しては作り直し。

たった三行のメールを作るまで、随分と時間がかかってしまった。


【居留守を使ったのはごめん。でもサトルのことは椎名が思ってるようなこととは違う。お願い、話がしたい。連絡下さい】


やっと送信出来たのは、椎名からメールが届いてから一時間近くが経ってしまった頃だった。



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