ハニートースト ~カフェで恋したあなた~




現実を受け止めなきゃいけない。



私はもう大人だ。



片桐さんに恋をした中学1年の私じゃない。




受け止めなきゃ・・・・・・







片桐さんには好きな人がいた。



私と同じように何年もずっと想い続けていた。





もうだめなんだ。


私の想いは届かない。



自分に何回も何回も言い聞かせているのだけど、とても難しい。




どう受け止めていいのかわからない。





今まで彼女がいても平気だったのは、本気じゃないってわかってたからだ。






片桐さんに家まで送ってもらう途中、


「そういえば、さっき初恋とか言ってなかった?」


と・・・・・・聞かれてしまった。





「あ、そうそう。小学校の頃ね。片桐さん、超かっこよくて憧れてたって康子に話したから」





軽くそう言って、ケラケラと笑ったみた。





「ま、俺ってかっこ良かったからな」





片桐さんも笑った。





これでいい。




これで片桐さんとの関係も崩れない。





片桐さんを苦しめることもない。



これでいいんだ。







私はもう、好きって気持ちを封印するべきなんだ。






すぐにあきらめることができないなら、とりあえず、心の奥にしまっておこう。




この“好き”って気持ちを。








< 110 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop