青空ライン
水道の前に着くと、きれいな白いタオルが上に置いてあった。
…誰か忘れたのかな?
顔洗ったら職員室に届けてあげようと思って
蛇口を捻ったら、後ろから『…あった!』という男の子の声がした。
きっとタオルのことだって分かってたから渡してあげようと思ったけれど
こんな泣きすぎて酷い顔をした姿を見られたくなかったあたしは思わず顔を隠した。
すると男の子はタオルを取った後横にいるあたしを見て
『どうしたの?』
と優しく問い掛けてきた。