Ⅹ#Sound.t.DL
Ⅵ間違い捜し

「君は同い年がいなくて寂しくないかい?」


寺島が心配そうに俺に話しかけた。


「大丈夫です。寺島さんといた方が心強いです」


「ヒーローがそんな事言っちゃ駄目だよ?」


「ヒーローじゃないです…」


「フフッ…ダウロード通知が来てないのに、人を守ろうとするのは素晴らしい事だよ?」


寺島はクスクス笑った。


「早速一件目だ…」


寺島は少し古臭いビルを見上げた。


「これが練習場ですか?」


音楽には余り詳しくない俺にとっては初めていく音楽練習場。


井上は吹奏楽部だからよく訪ねていたんだ。


< 110 / 290 >

この作品をシェア

pagetop