水晶の涙
『コウ、先生達の相手はしなくていい。今は、早く此処から移動して。』
〈わかった〉
その会話を合図に、先生達の持ち石は、徐々に光り輝き始める
が、しかし
それよりも早く、ドラゴン型の悪魔は空高く、高くへと浮上して行く
ゴウッ
と言う冷たく強い風が、
私の白髪を靡かせた
「アリアーーッ!!」
先生達の、持ち石の攻撃が当たらない程の高さに聞こえる位の
遠くなった地上から、
カイ君の叫び声が聞えた
その声に、今度こそ、と、必死に口を動かそうとするけど
…やっぱり思うようには、
声を発する事は出来い
『…アリア、貴女は暫く眠りなさい。』
グラリッと
視界が歪んだ