いじわるだけど好きな人

―委員会にて―

「さて、再来週は3年最後の修学旅行がある。それで、学級委員代表1人、着いてきてほしいんだが…。」

先生がそう言った瞬間、2年1年の各クラスの女子が手を上げた。

わぁお…。多分、この性悪男、沖野翔が行くからだ…。
怪訝な顔をして女の子たちを見ていたら、1人、クスクスと笑っている人がいた。

沖野先輩だ。

「うーん…。困ったなぁ…。じゃぁ、あみだクジ作るから、お前等待ってろ」

待ってください先生、その『お前等』に私は含まれているのでしょうか…?

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