いじわるだけど好きな人
一気に静かになった中、カチャカチャという音だけが鳴る。
そしてこの静寂を壊したのは先輩だった。
しかも第一声がこれ。
「樋浦、お前これだけで足りんのか?」
…この人、私に喧嘩を売っていると見える。
「足りますよ!太ってるからって私そんな食べません!」
「へー?そうだったの。何?ダイエット?」
プチッと私の何かが切れた。
「ええ、そうですよーっだ!!」
ベーッと舌を出す。 そうした私の顔を見て笑う先輩。