紺青のテネレッツァ



「ほんなら、
あおいはどうや?」


「あおい、ですか?」



「そうや、君の目はホンマに綺麗な碧色やからな

漢字はみどりの方の碧を使おうか」



あおい、碧

何度か心の中で呪文のように唱える


どんどん胸が暖かくなって
自然と口角が上がってしまう



「嬉しいです、とても」


「そうか、そら良かった

あ、名字は儂の名前使ってくれてええからな」



紀さんの名字。

紀 碧


隠しきれない笑みが零れてしまう



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