カラス君と黒猫さん





「カラス君それだけ?」

「何が?」

「ご飯。だって、飲み物とパンと、私が一個取ってったチョコしかないじゃん」



黒猫さんが食べ終わったおにぎりの包装紙を包めながらそう言った。


「・・・・・・そう?普通だと思うけど」

「あー駄目だなあ。もっと食べなきゃひょろひょろのままだよ?本当に男?」

「そんなに?!」


俺は、逆に黒猫さんの性格、男っぽくて良いと思う。
あぁでも言ったら怒られるか。



「何笑ってるの」

「・・・・イヤなんか、面白くて」

「何だよー・・・・・・・・・・・・」



少し開けたカーテンの隙間から少しの日光が差し込んで、丁度黒猫さんの右半身を照らした。

それが俺には、何故か温かく見えて。




「明日もここにくる?」



「・・・・・・・うん」





(おかしいな、俺が最初の発見者だったけど)


まぁいいや。そんなこと。

この場所をとられた、とかそう言う気持ちは全くないし。
それも、黒猫さんパワーかな。









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