天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ
そんな彼に。

「お前、久留崎 金葉か?」

龍太郎が声をかける。

流石スペシャルバカ、不用意だ。

「ば、馬鹿龍太郎!迂闊すぎる!魔法で氷漬けにされるぞ!」

龍太郎の背中に隠れる皇帝。

RPGのし過ぎ。

「…………」

龍太郎の声に気づき、黒いフードの人物…金葉はこちらを向く。

その拍子に。

「あっ…!」

まだ風紀委員の戸締まり確認が終わっていなかったのだろうか。

開けっ放しになっていた窓から吹き込んだ風が、金葉の顔を覆い隠していたフードを吹き飛ばし、素顔を晒す。

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