天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ
(………………)

読んだ所で、アルフレドの心の中は空白でしかなかった。

(相変わらずガードが固いですね、副会長…)

内心月は笑む。

いつでも生徒会長に翻弄されているように見えて、アルフレドは『本心』だけは完璧に防御している。

この学園で、月が心を読めないのは某神様とアルフレドのみ。

そういう意味では、アルフレドは生徒会長の有能な右腕でありながら、天敵とも言えた。

(読ませませんよ、会長…)

月と同様、アルフレドも内心笑む。

(いずれは貴女に取って代わって、この僕…アルフレド・バルツァーが天神学園の生徒会長として君臨するのです…邪魔な敵対勢力を排除するまでは貴女にしっかり働いてもらわなければなりません…その為にも…ここで失脚していただく訳にはいかないのですよ、会長…)

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